共栄ニュース 12月号「困った社員のタイプ」

2022/12/01

共栄ニュース 2022年 12月号(Vol.274):ダウンロード

どこの会社にも少し困った社員が見受けられます。人手不足が常態化している物流企業でも、辞めさせる
ほどではないが「何とかならないか」「もう少し気持ちを切り替えて働いてくれたら」という社員も少なから
ずいます。
 正社員以外にパートタイマーや派遣社員を多く採用しているA社においても、一部の人ではありますが、
仕事ぶりに不満を感じることが多く社内の当事者間の不満が解消しきれません。同社においても具体的には
次のようなタイプの人がいます。

 1.指示があるまで自分で動こうとせず、言われたことしかしない
    自分で考えて行動することが苦手で、常に受け身の姿勢で指示を待っているタイプです。
    「いちいち言わないと駄目なのか?」
    つい、そのようなセリフが出てしまいます。

 2.報連相を一切しない
    1人で仕事を勝手にこなし、他の人との連携、連絡を無視するタイプです。
    職場の中で浮いた状態になり、チームワークに支障を来たします。
    また事故やトラブルの原因にもなりかねません。

 3.ばれるような小さな嘘をつく
    小さな事故、顧客からのクレームなど、都合の悪いことや面倒なことには嘘をついてやり過ごすタイプで
    す。話の内容にある程度の信憑性があり、一瞬「本当か?」と思わせる一面があり、「絶対に嘘だ!」と決め
    つけられないといった場面が出てきます。従って、処分や注意にも躊躇してしまいます。

 4.自信過剰で上司や周囲の助言に耳を貸さない
    根拠のない自信に満ち、プライドの高いタイプです。
    このようなタイプの人は上司や同僚のアドバイスに耳を貸さず、仕事のスキルがなかなか上達しません。

 5.少し叱ればすぐに落ち込む
    注意すれば叱責されたと思い、厳しく叱ればしばらくの間落ち込むタイプです。
    叱られることに慣れていないために注意する方も気兼ねしなければなりません。
    「叱る、注意する、指導する」は社員の成長のための基本的な要素です。

 6.ミスをしても「〇〇のせいで」と自分の非を認めない
    ミスや失敗を指摘されると、自分の不注意や努力不足を棚に上げて自分の非を認めず、責任転嫁すること
    でプライドを守ろうとします。

 これらのタイプの社員により、職場の上司や同僚が振り回され本来の業務に支障を来たし、職場の雰囲気
が悪くなったりすることが問題です。また周囲の人の時間を食い潰すことにもなります。このような困った
社員への対応についての特効薬はなかなか見当たらないのが現状です。某専門家に言わせれば「軽くてしつ
こい注意」を繰り返すことが効果的だそうです。人材育成の基本は「人格ではなく行動を注意する」「問題行
動の記録を取る」「自分の常識は部下の非常識との認識を持つ」の3点にあります。
 粘り強い日々の教育が最大の特効薬と言えます。