共栄ニュース 3月号「乗務員の採用」

2023/03/01

共栄ニュース 2023年 3月号(Vol.277):ダウンロード

2024年問題を控え、乗務員の求人難が益々深刻な状況になりつつあります。現在、全国で運送業従事者は
約82万人と推定されますが、乗務員数は年々減少傾向です。各社とも求人・採用活動を活発にしていますが、
中々費用対効果が上がらず新たな採用については効果的な手立てが見つからない状況です。
採用の媒体経路については概ねハローワークへの申し込み、求人媒体の利用、友人、知人の紹介による縁
故採用が大半です。
乗務員の年代別入職経路は以下の通りとなっています。

上表から見られるように、40歳以下の若年層については求人サイト等による応募が多く、50歳~64歳の
中高齢者層は友人知人の紹介による応募が多くなっています。
求人広告、ハローワークの求人票で多数の応募者を集めるためには記載内容がポイントとなります。入社
後の業務内容をできるだけ細かく記載する必要があります。また今後の求人効率を上げるためには未経験者
の採用も考慮しなければなりません。入社後の丁寧な業務指導体制、必要な資格取得支援制度、未経験者の
入社後の声等を記載することによって応募者が増えた事例も存在します。面接日、採用決定は早いレスポン
スが効果的です。

中部地区にあるB社では面接の担当者が所長1人で、応募者からの問い合わせに対し所長が不在の場面が
あり、折角の電話問い合わせによる応募者が面接に繋がらないケースが多々ありました。特に若年層の応募
者は2度目の電話は敬遠しがちです。B社は、担当者不在の場合の電話による応募者への対応について問答
集を作成し全員が対応できるようにマニュアル化しました。ただし、給与、労働時間、休日等の具体的な労
働条件について、電話対応者は回答できないことになっています。
面接日に関して従来は担当者から折り返し電話の対応でしたが、ショートメールを活用して面接日候補を
連絡するようにしました。理由は若年層の方は不明の電話には応対しない傾向が強いという理由です。また
現在勤務している応募者は平日に時間を取るのが難しい場合もあるため、土日にも面接日を設定しました。
さらに同社はホームページによる採用を重視しています。
①研修制度の充実 ②資格取得への全額費用負担 ③未経験者でも安心 ④分かり易い給与制度

以上のセールスポイントを強調することによって採用の確率を上げることに成功しました。