共栄ニュース 2026年3月号 「運送会社を狙うランサムウェア-止まらない会社になるために―」
2026/03/09
【サプライチェーン評価制度が始まります】
近年、企業を狙ったランサムウェア被害が急増しています。感染すると、社内データが暗号化され、配車・請求・受注管理などが停止し、事実上の業務ストップに陥ります。
2022年には物流大手の日本通運株式会社 が被害を受け、業務に影響が発生。2023年には名古屋港運協会 がサイバー攻撃を受け、港湾機能が停止し、物流全体に混乱が広がりました。物流業界は「止まれば社会が止まる」インフラです。そのため、攻撃対象として狙われやすい業種と言われています。
【国が動き始めました】
2025年12月、経済産業省 はサプライチェーン全体でのセキュリティ対策評価制度の構築方針を公表しました。これは、企業のセキュリティ対策状況を「見える化」し、取引先が安心して業務を任せられる環境を作る制度です。評価は段階制(★3~★5)で示され、企業規模に応じた対策レベルが明確になります。
つまり今後は、「対策していますか?」ではなく、「どの評価レベルですか?」 という時代へ移行していきます。
【運送会社にとって何が変わるのか】
・荷主からセキュリティ体制の確認を求められる
・一定レベルの対策が“取引条件”になる可能性
・事故発生時の説明責任がより厳しくなる
サイバー対策は「ITの問題」ではなく、信用と取引を守る経営課題になりつつあります。
【今すぐできる現実的な対策】
完璧な防御は難しくても、備えることは可能です。
・UTM(統合型セキュリティ機器)の導入
・定期バックアップ体制の確立
・ウイルス対策の最新化
・従業員への基本教育
これらはコストではなく、“止まらない会社”をつくるための投資です。
運送業は荷物を守る仕事。これからの時代は、情報も守る責任があります。制度が始まってから慌てるのではなく、今のうちに備えることが、将来の信用につながります。
共栄システム株式会社では、運送会社様の規模に合わせた社員様向けの勉強会や現実的なセキュリティ対策をご提案しております。ぜひ一度ご相談ください。
著者:共栄システム株式会社 代表取締役 前田繁孝
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