共栄ニュース 2026年5月号 「プロが解説!法改正で見直すべき『安全な距離と速度』」
2026/05/01
共栄ニュース2月号をご執筆いただいた株式会社FULLxALL 代表取締役 大林様に、今月号も再びご担当いただきました。
現場に即した鋭い視点で、最新の交通事情を解説していただきます。
共栄NEWSをご覧の皆さま、こんにちは!
株式会社FULLxALL(フルオール)の大林です。
今回は、2026年に順次施行される道路交通法の改正について、注目すべき変更点と今後求められる運転行動を確認いたします。
2026年9月から、中央線や中央分離帯のない幅5.5m以下の道路では法定速度が30km/hに引き下げられます。
中央線がなく速度標識もない道路であれば、見通しの良い直線道路や田舎の集落内の道路でも、一律30km/hが適用されることになります。
この背景には、走行速度と重大事故との密接な因果関係があります。
事故発生時の速度が時速30kmの場合、死亡率は約10%であるのに対し、時速50kmになると80%以上の確率で重大人身事故につながるというデータもあります。
施行前に、会社や自宅付近での普段の走行速度を今一度ご確認いただき、これまで以上に安全な速度での走行をお願いいたします。
また、2026年4月の法改正では自転車に関する規定も多く新たに施行されています。
車両が自転車の右側を通過する際、十分な側方間隔が確保できない場合は減速義務が生じることが明確化されました。
では、「十分な側方間隔」とはどれくらいの距離でしょうか?
私は「1.5m以上」確保が必要と研修などでもお伝えしております。
特に、トラックやバスは車幅が広く、左前・左側方・左後方の死角も大きくなるため、狭い道での自転車追い越しはリスクが高く危険です。
「抜けそうだから抜く」という感覚ではなく、安全な間隔と速度を確保したうえで走行してください。
さらに、自転車の交通違反に対しても「青切符」による反則金制度が導入されました。
日頃から自転車を利用されている方には、戸惑いを感じる場面もあるかもしれません。
これからは、自転車側にも「車両」としての意識と責任がより強く求められるようになります。
法改正が行われたとはいえ、自転車利用者の中には「ルールを知らない・できない・守らない」方も依然として多いと感じています。
過信することなく、事故防止のための安全行動を徹底することが不可欠です。
ご自身やご家族が自転車に乗られる際は、”安全のプロ”として、ぜひ安全な自転車利用についてお伝えいただけますと幸いです。
そのほか、仮免許の取得年齢要件が17歳6ヵ月に引き下げられるなど、これまで曖昧だった部分が今回の改正でより明確になりました。
「知らなかった」では済まされない時代になったと感じています。
法改正の目的は「罰則の強化」ではなく、車両・自転車・歩行者が安全に共存できる環境の整備にあります。
この機会に、ご自身の運転行動をどのようにアップデートするか、ぜひ考えてみてください。
速度の選択、側方通過の方法、停止位置の精度など、運転の基本動作を改めて見直し、より安全な運転行動の実践につなげていただければ幸いです!
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