共栄ニュース 2026年9月号 「運送業におけるAI活用について」

2026/09/04

~AIとセキュリティはセットで考える~

現在、世の中はまさに「大AI時代」に突入しています。
ChatGPT、Claude、Geminiなどの生成AIは、文章作成、情報収集、資料作成、データ分析など、私たちの仕事の進め方を大きく変え始めています。
運送業界においても、配車計画、シフト作成、日報分析、労働時間分析、原価分析、新人教育や安全教育など、AIを活用できる場面は今後ますます増えていくはずです。
しかし、ここで最も注意すべき点があります。AI活用とセキュリティは、必ずセットで考える必要があるという点です。

現在のAI活用は便利さが先行している一方で、世界的に見てもルール、秩序、モラルが完全に整備されたとは言えない状況です。
何気なくAIに入力した個人情報、会社の重要情報、顧客情報、自社独自のノウハウなどが、どこまで安全に扱われているのかを意識せずに利用しているケースも少なくありません。

だからこそ、これからAIを活用する企業は、まず「AIからの情報取得」から始めることをおすすめします。
そのうえで、AIに何を入力してよいのか、何を入力してはいけないのかを明確にし、会社としてAI活用のルールを定め、社員全員で運用していく姿勢が重要となります。
特に、個人情報、顧客情報、会社の重要な数値情報、自社独自のノウハウなどの取り扱いについては、十分な注意が必要です。

私たち共栄システムでは、これからの企業のAI活用は、「情報取得用AI」と「社内AI」の両輪で進んでいくと考えています。
ChatGPT、Claude、Geminiなどは、情報収集や文章作成、アイデア出しなどに活用する。
一方、社内の重要情報やノウハウを活用する場合は、社内サーバーや社内PCで動作させる「ローカルLLM」などの社内AIを活用する。
このように、用途によってAIを使い分けることが、今後の企業活動では重要になってくるのではないでしょうか。

また、AIの進化により、これからは自社で必要なアプリやシステムを作る「内製化」も増えてくると予想されます。
生成AIを活用すれば、これまで専門知識が必要だったシステム開発のハードルは大きく下がっていきます。

しかし、「誰でも作れてしまう」ことと、「安全に運用できる」ことは全く別問題です。APIキーや認証情報が外部から見える状態になっていたり、作った本人しか内容を理解していなかったり、OSやブラウザの更新で突然動かなくなったりするケースも考えられます。

そのため、AIを活用して自社でシステムを作る場合、まず社内でアイデアを形にして試す取り組みは非常に有効ですが、実際の業務で本格運用するシステム、特に基幹業務や重要な情報を扱うシステムについては、最終的にシステム会社など専門家によるセキュリティチェックを受けることをおすすめします。

これからのAI時代は、AIにすべてを委ねる時代ではありません。AIに任せる部分と、人が判断する部分。
そして、便利さを追求すると同時に、情報を守る姿勢。このバランスを考えながらAIを活用することが、これからの運送会社にとって重要になってくると考えています。

まずはAIを知る一歩から。そして、会社としてルールを作り、安全に活用することから始めてみてはいかがでしょうか。もちろん弊社もご支援させていただきます。

著者:共栄システム株式会社 代表取締役 前田繁孝


 
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