共栄ニュース 2026年6月号 「多様化する点呼 ~対面・IT・遠隔・自動 選択のポイント~」
2026/07/03
近年、運送業界では点呼の方法が大きく変化しています。
従来の「対面点呼」に加え、「IT点呼」「遠隔点呼」、そしていよいよ本格運用が始まった「業務前自動点呼」「業務後自動点呼」など、事業者が選択できる手段は大幅に増えました。
特に最近は、自動点呼に関するお問い合わせや導入相談が増えています。その背景には、運行管理者や点呼執行者の負担軽減があります。
日曜・祝日、年末年始、お盆休み、ゴールデンウィークなど、暦上の休日であっても運送業は動いています。一方で、点呼を行う管理者の確保は容易ではありません。
「休日の点呼体制をどう維持するか」 これは多くの事業者が抱える共通課題です。
自動点呼の導入により、これまで人員確保に苦労していた時間帯の点呼が実施しやすくなり、点呼未実施という重大なリスクを防ぐことができます。また、深夜や早朝の対応負担を軽減できる点も大きなメリットと言えるでしょう。
しかし、ここでお伝えしたいことがあります。
それは、「自動点呼が導入できる=人が不要になる」ということではない、ということです。
点呼の目的は、法律を守ることでも、記録を残すことでもありません。
本来の目的は、「安全・安心な輸送を実現すること」です。
例えば、対面での乗務前点呼では、ドライバーの表情や声の調子、体調の変化、普段と違う様子などを感じ取ることができます。
「今日は少し疲れているのではないか」「何か悩み事があるのではないか」
こうした気付きは、人と人とのコミュニケーションだからこそ得られるものです。
また、出発前に交わす何気ない会話が、ドライバーの安心感につながることもあります。
「今日も気を付けて行ってらっしゃい」
そんな一言で気持ちよく出発できるドライバーも少なくありません。
一方、業務後自動点呼は非常に有効な仕組みです。帰庫時間が遅くなった場合でも確実に点呼を実施でき、管理者の負担も軽減されます。
だからこそ、人が対応できる時間帯は人が点呼を行い、人が難しい時間帯はシステムが補完する。
そのような運用が理想ではないでしょうか。
私たちは、自動点呼の普及によって「点呼の省力化」が進むことを歓迎しています。しかし、それ以上に大切なのは「点呼の質」を維持し続けることです。
点呼場は単なるアルコールチェックの場所ではありません。ドライバーの健康状態を確認し、安全意識を共有し、安心して送り出し、無事の帰庫を確認する場所です。
言い換えれば、点呼場は「安全・安心輸送の最重要拠点」とも言えるでしょう。
これからの点呼は、人かコンピュータかを選ぶ時代ではありません。
人が持つ気付きやコミュニケーション力と、システムが持つ正確性や継続性を組み合わせる時代です。
安全を守るのは人。その人を支えるのがシステム。
ぜひこの機会に、貴社にとって「最適な点呼のあり方」を考えてみてはいかがでしょうか。
共栄システムでは、対面点呼・IT点呼・遠隔点呼・自動点呼に対応した各種ソリューションをご提案いたします。お気軽にご相談ください。
著者:共栄システム株式会社 代表取締役 前田繁孝
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